ウエスタンレッドシダー ウッドデッキの作り方【根太工法】
ウッドデッキの構造・工法には種類がありますが、多く使用されている「根太工法」を紹介します。
「根太工法」は、DIYにおいても最も一般的な工法です。
通常ウッドデッキの基礎は、コンクリートブロックなどの基礎石の上に木製の束柱を乗せて作ります。その束柱を二本の根太材で挟み込み、コーススレッド(ステンレス製のビス)などで固定する構造・工法が「根太工法」です。
多く用いられている工法で、使用例も多く見ることができます。
ウッドデッキを作る時には。ウッドデッキを地面に対して水平に作らなければいけません。
この「水平に作る」ということが難しい作業で、全ての基礎石を完全に水平にすることは、技術と手間が必要です。
根太工法の最大のメリットは、基礎石と束柱の施工時に、厳密に水平を作る必要がないことです。
根太工法では、束柱に根太材を取り付ける時に水平を作る作業を行うことができます。
最初に根太材の両端にくる部分の束柱に根太材を固定します。この時、水平器を使って、水平を測りながら根太材をコーススレッドで固定することで、簡単に水平を作ることができます。中央部分などの残りの束柱との固定は水平を測る必要がなく、コーススレッドで固定するだけです。
根太工法のもうひとつのメリットが、拡張性が高いことです。
束柱(ショートポスト)の代わりに、長い柱(ロングポスト)を建てるだけでウッドデッキ上のフェンスやパーゴラの柱になるので、ウッドデッキを簡単に拡張することができます。
根太工法のデメリットとしては、「大引工法」と比較した場合、強度が劣ること、通気性が多少悪くなることです。
根太工法では、床(床板)にかかる荷重が根太に伝わり、その加重全てが根太と束柱を固定しているコーススレッドにかかることになります。コーススレッドで根太より上の全加重を支えることになるので、この部分が強度的な弱点となることがあります。
コーススレッドの本数を増やしたり、床下の空間の高さに余裕がある場合には、根太材の下に「根がらみ」を取り付けることで、強度をますことができ、弱点をなくすことも可能です。
根太工法の床下は、多くの根太や根がらみが必要になってきますので、「大引工法」の床下と比較すると、空気の通りが若干悪くなり、通気性が損なわれた状態となります。
ただし、通気性に関しては、あまり気に必要もないかと思われます。
コンクリートブロックなどで基礎石を作ります。
基礎石はある程度の水平になっていればよく、完全な水平である必要はありません。
基礎石の設置ができたら、基礎石の上に束柱を垂直に置いて固定します。
束柱に根太材を取り付けます。最初に根太材の両端の束柱に水平を測りながら、束柱を両側から根太材で挟み込むように固定します。残りの中央部分の束柱と根太材は水平を測る必要なく、固定していきます。
ウッドデッキの下にスペースがある場合は、根太を支えるように、根がらみを取り付けます。スペースのない場合や、強度や構造に不安がない場合は、省略しても構いません。
根太材の上からデッキ材(床板)を取り付けます。まず、仮置きをし、確認してから、コーススレッドで固定していきます。
全てのデッキ材(床板)の取り付けが完了すれば、ウッドデッキの完成です。
ウッドデッキの床下を見えなくする場合は、ウッドデッキの外周に幕板を取り付けます。